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Child support養育費コラム

2022年08月04日

養育費支払義務者が年金生活者の場合

養育費の請求をしたところ「年金しか収入が無いので支払えない」と言われた場合、養育費はどのように計算すればよいでしょうか。

 

そんなことがあるのかな?と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば50歳のときに子どもが生まれた場合、子どもが15歳になるころには親は65歳。年金を受給できる年齢になっています。この場合、年金収入も養育費算定の基礎には入ってきます。

 

例えば公的年金の金額が年間180万円であったとします。

 

通常の計算方法ですと、180万円に対応する基礎収入割合43%を乗じて、180万円×0.43=77万4000円を支払義務者の基礎収入として養育費の金額を計算します。

標準算定式に関するコラムはこちら

 

しかし、年金収入の場合は、給与収入の場合に考慮されている職業費がかかっていません。この収入に対応する職業費の割合は、新算定表では15.29%ですので、年金収入の場合の基礎収入の計算は、180万円×(43%+15.29%)=104万9220円と計算されます。

 

したがって、180万円の給与収入がある場合と180万円の年金収入がある場合を比較すると、年金収入の場合の方が基礎収入が高く算定される結果になります。

 

仮に権利者の収入が0円、義務者の収入が上記のとおり年金収入のみで180万円、15歳以上の子が1人という場合を想定すると、具体的な養育費の金額は、標準算定方式では以下のように計算されます。

 

子の生活費=義務者の基礎収入104万9220円×(85÷(100+85))

=48万2074円

 

月額養育費=48万2074円÷12=4万0172円

 

義務者が給与所得者または自営業者であることを前提としている養育費計算ツールの計算結果とは異なることになるのでご注意ください。

養育費計算ツールはこちら

こちらのコラムもご覧ください。
相手方が年金受給者の場合、養育費はどうなる?

【成功事例】相手方は年金受給者、財産開示申立てで支払い再開へ(離婚母子家庭)

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